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渡航準備

スペイン旅行のパスポートと入国条件。いつまでに、何を確認する?

スペイン旅行が決まったら、最初に見るのはパスポートの有効期限と発行日。取得・更新にかかる日数、観光で滞在できる日数、空港で始まった出入域システム(EES)、これから始まる電子渡航認証(ETIAS)を、出発前に確認する順番で整理します。公式情報の確認先も添えました。

旅スペ編集部 公開

まず、手元のパスポートを2か所だけ見る

航空券を探し始める前に、いちど引き出しからパスポートを出してみましょう。見るのは2か所だけ。有効期限と、発行日です。

スペインを含むシェンゲン協定の国に短期滞在で入るには、パスポートが「10年以内に発行されたもの」で、「出国予定日から3か月以上の有効期間」が残っている必要があります。期限が旅行中に切れないだけでは足りない、というのが見落としやすいところです。

たとえば11月末にスペインを出る予定なら、翌年2月末より先まで有効期間が残っているかを見ます。ぎりぎりなら、早めに更新しておくと航空会社のチェックインでも迷いません。

観光や知人訪問など90日以内の短期滞在なら、日本のパスポートで査証(ビザ)の取得は不要です。留学や就労など90日を超える滞在は事前に査証が必要で、この記事では扱いません。

旅券の期限とカレンダーを確認するイラスト
旅券の期限とカレンダーを確認するイラスト(AI生成)。

参考:外務省 海外安全ホームページ 安全対策基礎データ(スペイン)(外部サイト・別タブ)

パスポートがない、期限が足りない。申請から受け取りまで

はじめて取る人も、更新する人も、手続きの流れは同じです。申請して、審査のあとに、本人が窓口で受け取ります。東京都は「使用の1か月前を目安に申請を」と案内しています。旅行が決まった時点で動き始めるくらいが、ちょうどよいタイミングです。

  • 申請の方法:住んでいる都道府県のパスポート窓口へ行く方法と、マイナポータルからのオンライン申請があります。2025年3月からは、新規も含めすべての申請がオンラインで可能になりました。
  • 必要なもの:戸籍謄本(新規や氏名・本籍の変更時)、写真、本人確認書類など。オンライン申請では写真と署名をスマホで撮影します。窓口ごとに案内が違うので、自分の都道府県のページで確認しましょう。
  • 日数の目安:東京都の場合、申請日を含めて最短9営業日目以降に受け取れます。土日祝は数えません。オンライン申請は不備の補正があると、その分だけ後ろにずれます。
  • 手数料の例:東京都の10年旅券は、窓口申請9,300円、オンライン申請8,900円です(2026年9月確認)。

受け取りは、代理ではなく本人が窓口へ行きます。連休前や春休みは混みやすいので、旅行の日程が固まる前でも、期限が足りないと分かった時点で申請しておくと安心です。

参考:東京都 パスポート(申請のご案内・交付予定日)(外部サイト・別タブ)

滞在できる日数。90日と180日の数え方

シェンゲン協定の国では、短期滞在は「あらゆる180日の期間内で、合計90日まで」と決まっています。1〜2週間の旅行なら気にする場面はほとんどありませんが、数え方だけ知っておくと安心です。

ポイントは、スペイン以外のシェンゲン国での滞在も一緒に数えること。たとえば同じ年にフランスやイタリアへ行っていたら、その日数も180日の中に入ります。乗り継ぎで別のシェンゲン国に降りた日も同じです。

入国審査は、シェンゲン域に最初に入る国で行われます。パリで乗り継いでマドリードへ向かうなら、審査はパリです。域内の移動では原則として審査はありませんが、身分確認を求められることはあるので、パスポートは常に持ち歩きます。

参考:外務省 海外安全ホームページ 安全対策基礎データ(スペイン)(外部サイト・別タブ)

空港での出入域システム(EES)。事前の手続きはない

2025年10月から、EUの出入域システム(EES:Entry/Exit System)が段階的に始まりました。2026年4月10日からは、すべての国境検問所で運用されています。日本を含むEU域外からの短期滞在者が対象で、これまでのパスポートへのスタンプに代わる仕組みです。

やることは、到着した空港で係員の案内に従って、パスポートの情報と顔写真、指紋を登録するだけ。日本で事前に済ませる手続きはありません。登録した情報で入国・出国の日付が記録されるので、滞在日数の数え方も電子的に管理されます。

情報の提供を断ると入国できません。初回の登録には少し時間がかかることもあるため、到着当日の予定は詰め込みすぎないようにしておくと安心です。

参考:European Commission — Entry/Exit System (EES)(外部サイト・別タブ)

電子渡航認証(ETIAS)はまだ?出発前に一度だけ確かめる

EESと混同しやすいのが、ETIAS(欧州渡航情報認証制度)です。こちらは、査証が不要な国の旅行者が、出発前にオンラインで申請する渡航認証で、EUは手数料を20ユーロ、有効期間を3年またはパスポートの期限までとしています。

ただし、この記事の確認時点ではまだ始まっていません。EUは「開始の具体的な日付は数か月前に知らせる」としていて、スペイン政府観光局のページには2026年の最終四半期からの導入見込みが書かれています。時期は変わる可能性があるので、出発前にEUの公式サイト(travel-europe.europa.eu)で「始まっているか」だけを確かめれば十分です。

始まったあとは、公式サイトかEUの公式アプリから申請します。似た名前の非公式サイトが高い手数料を取る例があるので、検索結果の広告からではなく、公式の案内からたどるようにしましょう。

参考:European Commission — European Travel Information and Authorisation System (ETIAS)(外部サイト・別タブ)

乗り継ぎがある旅は、その国の条件も見る

日本からスペインへは、ヨーロッパや中東の都市で乗り継ぐ便が多くあります。乗り継ぎ地がシェンゲン国なら、そこで入国審査とEESの登録があります。乗り継ぎ地がシェンゲン域外の場合は、その国の乗り継ぎ条件を別途確認しましょう。

アメリカやカナダのように、乗り継ぎだけでも事前の電子渡航認証が必要な国・地域があります。航空券を決める前に、経由地の名前で「乗り継ぎ 電子認証」を調べるか、航空会社の案内を読んでおくと、空港で慌てません。

帰りの便も同じです。行きと帰りで経由地が違う場合は、両方を見ておきましょう。

参考:東京都 パスポート(電子渡航認証についての注意)(外部サイト・別タブ)

出発前にしておくと安心な、3つの小さな準備

  • たびレジに登録する:外務省の登録サービスです。旅行の日程と滞在先を登録すると、滞在地の安全情報や、緊急時の在外公館からの連絡がメールで届きます。登録は無料で、数分で終わります。
  • パスポートのコピーと顔写真を、本体と別に持つ:紙のコピーとスマホの写真を両方用意し、同行者とも共有しておきます。万一なくしたときは、現地の警察に届けたうえで、日本国大使館・総領事館で再発給か帰国のための渡航書の手続きをします。コピーがあると手続きが進みやすくなります。
  • 大使館・総領事館の連絡先を控える:マドリードの大使館とバルセロナの総領事館の電話番号を、通信がなくても見られる場所に置いておきます。

どれも数分で終わる準備です。パスポートを確認したその日に、まとめて済ませてしまうのがおすすめです。

荷物や座席、日付をそろえて予約条件を比べるイラスト
荷物や座席、日付をそろえて予約条件を比べるイラスト(AI生成)。

参考:外務省 たびレジ(外部サイト・別タブ)

次の一歩。カレンダーに2つの日付を書く

この記事で確かめたいことは、結局2つの日付に集まります。パスポートの有効期限と、出発日。手帳やスマホのカレンダーに、この2つを書いておきましょう。期限が足りなければ「申請する日」も一緒に。

パスポートの心配がなくなったら、次は保険や通信、荷物の準備へ。出発前に準備しておきたいことで全体を眺めてから、eSIMの選び方などをひとつずつ進めていくとスムーズです。

旅スペのアプリでは、「旅の準備」のチェックリストに、これらの項目を時期ごとに並べています。出発日を入れると目安の日付が出るので、準備の進み具合を眺めながら、旅で使う一言の練習も始められます。

この記事の音声はAIによる読み上げです。

本記事の情報は時点で確認したものです。料金・営業日・入場条件などは変更される場合があります。予約・渡航前に公式サイトで最新情報をご確認ください。